鼻ハラスメント

本作はSM色の濃い鼻責めAVであり、徹底したニッチフェチを究めた一本です。舞台装置として用意されたのは、レーベルの代名詞でもある“鼻フックレストラン”という特別メニュー仕立て。登場初盤では3人の女優が三方向から鼻フックで固定され、観客にとって視覚的インパクトが強烈な開幕を迎えます。その後は密室空間に絞り込み、カメラは鼻の奥や顔面の歪みにフォーカスする構図が多用され、終始ねっとりとした緊張感の中で進行していきます。視聴者の口コミにも「鼻や足裏、お尻の穴までアップで映る」と記される通り、全体の雰囲気は背徳感と不快さギリギリを狙う強いフェティッシュ性が漂っています。

出演するのは美咲結衣、天野小雪、舞坂仁美の3名。いずれも容姿端麗さが評価されており、「女優さんが最高」とのレビューも目立ちます。均一的な役柄というより、各自がコスチュームをまとい、それぞれの鼻孔や表情の特徴を際立たせているのが印象的です。美咲結衣は「鼻孔が縦に長く広がる」と指摘されるように柔らかな弾性が強調され、鼻フックの圧力に合わせた変形ぶりがフェチ的に味わえるポイント。天野や舞坂もまた表情の崩れ方、緊張と羞恥で紅潮する頬などが強調され、鼻そのものを主役とする構成に大きく寄与しています。女優陣の個性を鼻という一点に還元しつつ、画面全体に肉感や可憐さの対比が織り込まれています。

プレイ内容は鼻フックによる固定が基本軸で、鼻孔内部への舌挿入（いわゆる鼻クンニ）、指でこじ開ける鼻孔責めなど、徹底的に鼻へ集中。さらに足の臭いや肛門の匂いをかがせる場面も盛り込まれ、匂いフェチ要素が加わることで五感に訴える多層的な責めとなっています。レビューでも「鼻を舐め合う冒頭は最高」と評価され、羞恥と興奮が入り混じる冒頭シーンがクライマックス級と語られる一方、その後は単調さを指摘する声も見られます。腰の痙攣や表情の揺れといったリアルな身体反応よりも、むしろ鼻を開くという行為自体の異様さが中心テーマであり、視聴者はその執拗さと徹底度に引き込まれる構造です。

レーベル「エピキュリアン」とカバカバ男監督の初コラボは、SMグッズの品質と演出の執念深さが交錯する意欲作です。同ジャンルでも珍しい“鼻オンリー”の着眼点は極端ですが、画面構成やカメラアングル、グッズの精度まで含めてフェチ性を研ぎ澄ますことで一線を画しています。乳房や局部とは異なる部位を選ぶことで、従来のSM作品にはないサブカルチャー的実験性を強調。匂いや吸引音、顔面の圧迫といった特殊フェチを多角的に盛り込む本作は、万人受けする盛り上がりを犠牲にしてでも、特定の嗜好者に対し刺さる深度を持った意欲的AV動画といえます。